H5ゲーム開発#1
そろそろドメイン名に沿った記事を書いていこうと思います。
忘備録として、お手軽ゲーム開発メモとして
後々役に立つと良いな。
H5ゲームとは?
HTML5の仕様上で動くゲームのことを指します。
最近のWebはほとんどHTML5に移行してきているので、
WEBゲームはほぼほぼH5ゲームでは?となりますが、
ここでの定義はHTML5のWebGL(画面描画機能)を使用して
ページ遷移なしでゲームやコンテンツが完結するものです。
更に言えばPCでしか動かないものではなく、
スマートフォンでも手軽に実行して遊べるものを指します。
WebGLがまともに動作するのは以下の端末とOSバージョン以降です。
iOS(iPhone/iPad):iOS8以上
Android:OS6.0以上
現在はiOSは12、Androidも8.0/9.0ですのですでに数年前から
動作環境が揃っていることがわかりますね。
HTML5コンテンツサンプル(脱出ゲーム)
シンプルな脱出ゲームの制作例です。
サンプルを差し替えました(2020/7/18)
操作方法:左右ボタンで部屋移動。画面タップでヒント表示
このようにページに埋め込んだり、スマホの全画面でネイティブアプリのように開けます。
全画面で開く
H5ゲーム/コンテンツの活用例
- インタラクティブ広告
- プレイアブル広告
- ゲームアプリの体験版
- 作品紹介ページ
- WebViewを使ったネイティブアプリ化
H5ゲームの日本での現状
日本ではこの分野に詳しい一部の企業が
ゲームのプロモーションに利用していたり、
怪しげな開発会社が案件募集していたりするだけで
あまり個人には普及していない気がします。
中国では巨大市場ができているとの話もあります。
日本でも診断系のWebアプリは流行っていますし、
Webサービスの開発も盛んですので、それらと
組み合わせたりすれば可能性は広がると思います。
RPGツクールMVもこの形式で作られたものだったりしますが
スマホよりはPCに向けたUIなので、あまりスマホ版の
アプリは見かけないのが現状ですね。
RPGアツマールもHTML5を活用した事例です。
その他、大手の会社がHTML5専用ゲームサイトを立ち上げたり、
計画中などの話はありますが、まだ大きく注目されたりは
していない感じですね。
H5ゲームの作り方
このブログではなるべく簡単な方法で
スマホ対応のH5ゲームやH5コンテンツを
作る方法を紹介していきたいと思います。
開発環境
- Mac(MacBook/Air/MacMini等なんでも可能)
- CocosBuilder(Mac用画面UI&アニメーション作成ソフト:無料)
- Cocos2d-JS 3.13(ゲームエンジン)
- テキストエディタ
<あると便利>
- ターミナル :Mac標準装備CUI
- Tiled :マップエディタ
- ParticleDesigner :パーティクルエフェクト作成ツール
この記事ではメインのツールにCocosBuilderを使用するので必然的にMac環境が必須になります。
iPhoneのアプリ開発もAndroidのアプリ開発もできて
とても快適につかえるMacをお勧めします。
どうしてもWindowsが良い方は現在のCocos2d-x公式の開発ツールである
CocosCreatorというものがありますので、そちらを使用してみてください。
尚、このブログではCocosCreatorに関する情報は扱いません。
なぜCocosBuilderなのか?
CocosBuilderの利点
・オープンソースとして公開されていている
・アップデートなどでの仕様変更の心配がない。
・軽量で動作する。
・Javascriptとの連携に適した構成
・タイムラインアニメーションの構築が容易
・画面サイズを柔軟に定義可能
- ネイティブアプリ化(iOS/Android)が手軽
Cocos2d-X 開発ツールの歴史
元々、CocosBuilderはCocos2d-xの公式開発ツールでした。
作者さんが開発元を退職するにあたって更新が停止しましたが、
オープンソースのプロジェクトとして使用自体は可能となっており、
最新のCocos2d-xでも動作可能となっています。
その後、同様のツールはCocoStudio(後にCocosStudioに改名)となり、
発表当初は中国語しかサポートしておらず、Windows版が先行して開発されました。
Mac版は機能不足でとても使えるものではありませんでした。
その後機能が充実し公式ツールとして普及していきましたが、
ある日突然公開終了となりました。そのタイミングで出てきたのが
現在の公式ツールであるCocosCreatorです。
CocoStudioの時点で不信感を持っていた私はCocosBuilderから移行せず、
結局現在もCocosBuilderを使用しています。
一部新機能のオブジェクト(3D等)の配置などはできませんが、
全てJSのコーティングでカバーできる範囲なので問題ありません。
むしろ、アップデートの度に微妙な仕様変更などが入ったり、
突然公開を辞める可能性のあるツールよりは十分に使える
軽量なツールの方が使いやすいと判断しました。
基本機能であるシーンの作成、UIの配置、
タイムラインアニメーション、画面サイズ設定等、
シンプルに使用することができます。
iPhoneX対応(ネイティブアプリ)も簡単にできました。
開発環境セットをテスト的に配布してみようと思います。
興味のある個人クリエイターの方はTwitterまでご相談ください。
開発環境セット一式内容
- CocosBuilder本体
- エディット用プロジェクトファイル一式
- 公開用ファイル一式
- サンプルソース一式
H5ゲーム作成手順
前置きがかなり長くなってしまいました。
ゲームエンジンの種類や使用ツールについては
特にこだわりがあるわけではなく、使いやすい軽いものを選んでいます。
以下にざっくりとした手順を書いてみました。
- 1 画面を作成 (CocosBuilder)
- 2 動作を作成(Javascript)
- 3 動作確認 (サーバー&ブラウザ)
- 4 デバッグ・修正
- 5 公開開始
続きは次回
次回からはサンプルや具体的なツールの操作方法なども掲載していければと思います。